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少女が少女を殺そうとしていた。

へたりこんで震える少女は、ずいぶんと質素な服を着ていた。
大理石の床に、ウェーブのかかった長い髪が広がっている。
「いや、殺さないで……」
聞き覚えあるその声の主は、紛れもなくあなたに助けを求めた少女だった。

哀れな彼女に剣を向けているのは、対照的に綺羅びやかなドレスを着た少女だ。
シャンヌイ。この国を統べる王の三人目の娘。
ぴたりと静止している彼女の剣は、たっぷりと血を滴らせている。
震える少女は無事であなたは安堵するが、別の犠牲者たちがいることに気づく。
この宮廷に転がっている、夥しい数の兵士たちだ。
遺体はどれも例外なく幾筋もの裂傷を負い、床のあちこちを血で汚していた。

シャンヌイはあなたを見る。
「どうやら迷い込んできた客人のようですね。黙って観ていてはくれませんか?
 だめですか。構いませんよ。
 あなたを殺すのは本意でありませんが、共に踊るならいっそ苛烈に。
 不本意に与えられた人生の幕、ここで下ろせるならそれもまた好し」

王女は身体をひるがえす。
幾重ものレースがしゃらりと揺れる。
剣は流麗な軌道で迫り、回る――閃く――閃く――刎ねる!

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